社内SE職で心がけている事

社内SEとして現在の職場に勤めてから早8年。

揉みに揉まれて、未だに平社員の私ですが(笑)現場の省力化を実現し、それなりの経験を積んできております。そんな私が心がけている事をご紹介したいと思います。

特にこれから社内SEを目指す方、なろうか迷っている方の参考になれば幸いです。

 

会社にもよりますが、社内SEは基本的に「なんでも屋」です。

わが社の職務分掌を確認すると、

・システムの構築、更新、運用、保守

・社内インフラの整備

・情報セキュリティ対策

・ヘルプデスク

といった職務が謳われています。

最後に書いた「ヘルプデスク」。これが職務となると、どうしてもなんでも屋となります。パソコンの電源が入らない。Windowsの使い方が分からない。EXCELの使い方が分からない。等々。このような電話が絶えない訳です。

そのような仕事を傍らでこなしつつ、情報システムの花形と言える「システムの構築、更新」で会社に貢献しなければなりません。

ですので、「1つの案件に集中して開発に携わりたい!」このような思いが強い方は向いていないと言えます。逆に「いくらでもかかって来い!全部こなしてやる!」という方は向いていると言えます。

 

簡単に言えばこのような仕事ですが、その中で僕が心がけている事が2つ有ります。

 

1つは「問い合わせを大切に扱う」事です。(残念ながら私はまだまだ未熟で、毎日必ず出来ているとは言えないのですが…心がけています。)

問い合わせの内容をしっかり理解する為、最後までしっかり話を聞きます。

そして、わが社では「問い合わせデータベース」というものを用意していますので、基本的には全てそこへ記録し、全員が確認して情報共有するという習慣にしています。

 

例えば、簡単な伝票処理について問合せが有ったとします。日々ヘルプデスクを担当していると非常に簡単な対応で済ませがちですが、たまたま別の社員がシステムの手直しをしており、「システム手直しの影響で発生した問題かもしれない」という場合もあります。その情報を得る事が出来れば、事前に事故を防げます。

情報システム内で情報共有することで、より精度の高い対応が出来るという事です。

また、繰り返し発生している問い合わせに関しては、マニュアルを配布する、システムを手直しして問題を取り除く等の対策をする事が出来ます。情報システムの業務改善にもなりますし、ユーザの利便性も向上します。

単純にとんでもない業務改善のヒントが見つかるという事も有りますしね。「話を聞いてくれる人」と思われる事は非常に得であると僕は思います。

 

もう1つは「現場を理解する事」です。

例えば、製造工程において、現場では手書きの日報を記入し、事務所でその日報のデータ入力を行っている流れをシステム化して業務改善しようという動きが有ったとします。現場で日報を入力するようシステム化してしまえば、それなりの業務改善が出来てしまいそうなので深く調査をせずに開発作業に入ってしまいがちです。

僕はまずその製造工程を1日かけて見学します。出来れば製造工程を手伝わせて頂きます。現場の仕事を理解します。

これを心がけている理由は3つ有ります。

1つは出来るだけ、ベストな仕事をする為です。

製造工程で時間が掛かっていたのは実は手書きではなく、実は荷札も手書きしており、そちらの方が時間が掛かっていた。という事を発見出来た事が有ります。これは荷札には針金が付いていたので、現場の方は「印刷出来る」という発想にたどり着かなかったケースです。(現場の方は手書きも慣れているので「大変」という意識よりも「出来て当たり前」という意識の方が強かったりします)

また、業務知識を得る事は今後、必ず役に立ちます。プログラム言語を覚えるよりも大きな財産だと個人的には考えています。将来のベストな仕事にもつながる訳です。

2つ目は開発において、後戻りの作業を無くす為です。

調査を十分に行わないと、開発工程で見落としを発見し、その手当てをする。

あるいは運用開始後に問題が発生し、やはりその手当をする。という後戻り作業が必ずと言って良い程発生します。効率良く仕事をする為には「分からない」という事を事前に無くしておく事がとても効果的です。

3つ目は現場とのコミュニケーションをはかる為です。

1度良いシステムを現場へ入れる事が出来ると、現場の信頼度がグッと増します。信頼度が増すと分からない事を聞きたい時や、新しいシステムを導入する際にとても協力的になってい頂けます。これはとても大きい事です。「良いシステムだな」と思ってもらうにはコミュニケーションが必要不可欠だと僕は考えています。進んでコミュニケーションをとって良い印象を持って頂けると、現場の方から進んで話をしてもらえます。積極的に意見を話して貰えると問題点やポイントが非常に押さえやすくなります。新しいシステムの説明をする際もスムーズです。それに、そんな事かと思われるかもしれませんが、結局は印象が一番だと感じています。結局は社内SEも接客業なんですよね(と僕は思います(笑))。

 

社内SEって結構面白いですよ^^